株式会社設計京北

イノベーティブ部門最優秀賞
企業概要
事業内容 測量業
所在地 〒601-0251 京都府京都市右京区京北周山町泓21-2
代表者 野村 武
受賞のポイント
講評
支援テーマ:公共工事の受注率・収益向上を目的とした「コストダウン」と「作業効率の向上」
平成30年11月に「GPS測量技術を活かした森林の地形と境界を明確化するスピード測量サービスの開発」というテーマで経営革新計画の認証を受けられました。経営革新計画の作成を通じて新たな測量サービスの新規性、独自性を具体的に言語化することができ、自社の優位性の確立、成長戦略を明確にすることができました。5年後には森林管理システムの京都府内シェア1位達成を目標とするなど、コストダウンと作業効率の向上により競争力を高められています。また、経営革新計画策定とともにものづくり補助金の二次公募への申請も同時進行で取り組まれ採択の成果も出しておられます。府民の森ひよしの指定管理者を受託するなど地域活動にも精力的に取り組まれており、森林資源の適切な維持管理及び価値の向上に貢献されることを期待します。

企業からのコメント

知恵の経営・経営革新計画を取得される前に抱えていた課題、悩み
当社の測量サービスの顧客は、公共工事関連の地方自治体などが8割を占めており、そのうち6割が京都府で、民間工事もあるが京都府以外の公共工事の下請けで、受注の大半が最終的に公共工事関連となっています。
受注の対象である市道整備や治水関連事業における公共工事の状況は、総量の減少傾向に加え、低価格での入札が慢性化しており受注競争が激化し、今後ますます激しくなると危惧していました。
測量作業は測量機器があれば行えるというわけでなく、例えば土地の形状が複雑であったりする状況で、精度の高いものを作成しようとすると、測量する際に問題が生じ、特に山中や河川においては、登記簿上の面積と実測のものとで10倍以上も差があるなどといったこともあります。そういった森林の測量についても、成果が水平距離だけで行われるため、観測する山の状況によっては利益率がかなり低く、経費すら出ない状況も場合によっては発生していたため、このままではいけないと感じていました。
知恵の経営・経営革新計画取得の際に苦労したこと
当社が得意とする山林測量は、体力的に厳しくよりいっそう人材不足が進んでいく分野であると認識し、次世代に引き継ぐためには「効率化の推進」と「労力の軽減」を図ることが当面の課題であると考え、経営革新計画の作成に取り組みましたが、山林測量の課題を理解してもらうのに、基本的な測量作業の説明から、山林と平地での測量作業の違いまでの説明に苦労しました。
また、山林の荒廃は今の日本が抱える問題であり、国が取り組む解決策の基礎となる山林境界の確定は、業界の中で先行するための当社の取組みであること、そして将来的に持続できる計画であることを伝えることが難しかったと思います。
知恵の経営・経営革新計画を取得してよかったこと、変化したこと
実際に設備導入を行い計画の実現に向けて動きだすことができました。
さらに、導入した測量技術を用いることにより、今後増加が予想される不在村地主(その場所、その地域に住んでいない土地所有者)の境界の把握や相続登記を行う際、需要が見込まれる境界確定業務に対し、復元可能な国家座標をもって保存することが可能となりました。これら境界点のデータ化は、災害発生時の復旧計画や、所有権の移転、相続手続き等がより簡便に、かつ正確性をもって行なうことが可能となることから、森林所有者からの需要など、公共工事関連に依存することのない受注が期待できるようになりました。
これから知恵の経営・経営革新計画を取得される方へのメッセージ
当社の業務は公共事業が主たる事業内容であったため、国及び地方公共団体の方針によって、収益が左右されることが多く、将来の見通しについて、常に政府施策の情報収集が必要となってきます。
事業計画の作成には、国の政策など社会の流れを読むことが必要であり、これから取り組まれる方にも、そのような社会の流れを計画へ盛り込まれることで実現可能な中長期的な計画ができると思います。計画書の作成により、実際にその目標に向かって動くことができますので、ぜひ取得を目指してほしいと思います。