株式会社大砲工業

優良研究開発賞
株式会社大砲工業
企業概要
事業内容 金属加工業、製缶一般、建設機械部品・タンク・送風機・各種プラント、免震・耐震構造物、各種治具 設計
所在地 〒614-8106 京都府八幡市川口天神崎22
代表者 代表取締役社長 田中 智洋
URL 株式会社大砲工業
受賞のポイント
講評
発表テーマ:「住金基準」を超える大型・高精度溶接技術のダウンサイジング・汎用化
 大手金属メーカーとの長年の取引、信頼関係により、高度な技術・技能の開発に注力され、時代の要請に応え得る研究開発に挑戦されています。同社が得意分野とする溶接技術は、機械装置の高度化による部分と属人的な手仕事に依存する部分がありますが、その両面の課題を真正面からとらえ、真摯に取り組む中で大手金属メーカーの期待水準を超える技術レベルに挑戦されていることが、優良研究開発賞につながったものと評価できます。
 京都府の研究開発型事業計画の認定(京都府元気印応援条例)、経営革新計画承認を平成27年10月に取得され、中小企業総合展をはじめとする各種展示会での営業活動も計画され、今回の研究開発による技術による新しい分野の開拓も期待できる状況にあります。
 商工会及び支援員との連携の下、より高度な研究開発に挑戦され、国内ものづくり企業の範をなられることを期待します。

企業からのコメント

知恵の経営・経営革新計画を取得される前に抱えていた課題、悩み
設立当初は、主要顧客も少なく安定した量産品の受注も少ない状態でしたが、後に他社が嫌がる厚手の溶接をする事で実績を積み重ね、顧客からの信頼も得られ、結果として量産品や試作品の依頼まで請けられる企業に成長しました。
一方、リーマンショックや大手メーカーの海外進出等により弊社を取巻く市場環境は量産品や低価格製品等は海外へ流失し、国内に留まったのは一品一様の高品質物や、短納期物しか残りませんでした。
そんな状況下、日鉄住金関西工業との取引が始まりました。同社との取引は、『住金基準』と言われる品質基準を順守する必要があります。この住金基準とは、品質については他社基準では、重要溶接部でも目視チェックのみですが、同基準では溶接全箇所において、非破壊検査業者の溶接部合格証明が必要。また、納期面では、一例を挙げますと、吊ブラケットの製作納期は通常30日ですが約半分の15日で要求される厳格さを求められ、美観については、溶接個所での美観を要求されるのが一般的ですが、溶接部はもちろんの事、材料の切断面・地肌等の仕上げにおいては、車のボディー並みの鏡面仕上げまで要求されるなど、通常の電気溶接では到底考えられない基準を要求されています。
その上記『住金基準』が、東日本大震災以降、耐震基準の厳格化により耐震構造物が大型かつ高精度の物を要求される事となり、新たな『住金基準』をクリアする耐震用ブレースの製作の研究開発を行う必要に迫られたことが大きな課題かつ転機となりました。
知恵の経営・経営革新計画取得の際に苦労したこと
① 考えていること、思っていることを事業計画書上の文章に落とし込むことの難しさを痛感しました。
② 事業計画上の事業展開をしていく中で書き方によっては、まったく違う方向性の内容が展開されていくことを実感しました。
③ 意見聴取会でのプレゼンテーション10分間の事前練習が正直大変でした。
知恵の経営・経営革新計画を取得してよかったこと、変化したこと
① 自社の進むべき方向性が本事業への取組みにおいて、「ヒト」、「カネ」、「モノ」、「情報」の棚卸しをすることで明確になった。
② 自社の強み、事業機会をどのように取引先に伝えていくかの勉強になった。
③ 今後増加するであろう、提案公募型の補助金制度にも抵抗なく取り組んでいける気持ちとノウハウが醸成された。
④ 最も重要なのは従業員に対しての精神的支柱が出来たことである。

 

これから知恵の経営・経営革新計画を取得される方へのメッセージ
地元の商工会をフルに活用して、企業者側だけでは取組みが困難なこのような事業へもどんどんチャレンジしてください。こんな身近に支援団体があって、大いに助かっています。活用しないと損ですよ!!