カメラのトモミ堂

優良技術革新賞
カメラのトモミ堂
企業概要
事業内容 商品撮影・出張撮影・写真撮影・デジタル加工など
所在地 〒610-0361 京都府京田辺市河原食田10-48
代表者 代表 田原 剛
URL カメラのトモミ堂
受賞のポイント
講評
発表テーマ:開発する商品(油右衛門)の販路拡大と新業態開発
デジタル化の影響を受け、激変する市場環境の中、自店の勝ち残りを賭けた商品・サービス開発による取組みです。開発された「油右衛門(あぶらえもん)」は、写真をもとに油絵風のタッチに加工するオンリーワン技術を活かしたものであり、写真よりも耐色性、耐水性に優れ、油絵のような質感と描写を実現するものです。高級な額に納めるにふさわしい思い出、記念の写真を油絵として残していく、そういった消費者のニーズ、ウォンツに対応した商品です。油絵独特の繊細な筆あとや、 手触り感にこだわりを持ち、1つずつ加工しオーダーメイドで作成するというプロセスに至るまでの技術開発には、相当の経営資源が投入されたものと推定できます。他社の追随を許さないレベルにまで到達されたその技術力は、優良技術革新賞の名に相応しいものであり、その独自性の発揮、市場での成長性は十分に期待できるものです。今回取り組まれた経営革新の認定を含めて、各種支援策を活用され事業の成長・発展を目指されることを期待します。

企業からのコメント

知恵の経営・経営革新計画を取得される前に抱えていた課題、悩み
DPE店の業界動向は10年前の20%にまで落ち込み需要低迷に歯止めがかからないでいます。例えば子供をもつ母親が写真撮影し、実際に現像する割合は3割程度とのデータもあります。大手DPE各社は撮影教室やアルバム制作のイベント等を企画し、NPO法人とも連携を行うなど写真の認知度を向上させる対策を打ち出しています。また、クラウドを活用した写真データの閲覧やフォトブックの注文サービスなどを行っている企業もあります。すなわち、プリント中心の従来型写真屋では生き残れないため新たな事業展開を行っていく必要があると言えます。
また、当社を取り巻く環境は、現在、世の中全てデジタル化が進む中、格安のインターネット注文の会社に取り込まれ、プリント需要は冷え込んでいます。さらに追い討ちをかけ、家電メーカーが安価なプリンターを販売しており、自宅でプリントする「お家プリント」の分野にも踏み込んできており、厳しい現状となっております。
また平成19年頃より新商品の開発に着手しているが誰にどのように販売していくか課題があるとともに商品の更なる改良を模索しています。
知恵の経営・経営革新計画取得の際に苦労したこと
上記課題解決のため、当社では平成22年度に京都府認証の「知恵の経営」に取り組み、未来へ伝える大切な一枚の創造にこだわり、地域密着経営と今まで築いてきた技術を活かし、当社の強みと弱みを分析することで地域になくてはならない写真屋さんとして存在し続けるため、付加価値(こだわり)の高い商品の開発を行いました。この新商品は銀塩写真を油絵調に加工するというものであり「油右衛門」(商標登録5585702)と名付けました。写真の撮影だけでなく、未来へ残す付加価値商品として考えたのであります。
ただ、新商品をどのようなターゲットにどのように販売していくか不明確でいました。また販売することでどれだけの売上、利益が見込めるのか、経営向上が図れるのか数値計画を立てるのに苦労しました。
当商品は油絵調であるため筆圧があることに特徴がありますが、チラシやホームページ等ではこの筆圧は伝わりません。どのように伝えるのか悩んだ末に展示会で出展し実物に触れてもらうことで伝える方法を重視したところです。販路拡大、マーケティング戦略においてターゲットに対応した方法立案に時間をかけました。
今後当社ではこれまでの写真撮影技術、プリント技術、ネットワークや経験を活かし、しっかりと計画販売戦略を立て、経常利益を伸ばしていきたいと考え、経営革新計画を作成しました。
知恵の経営・経営革新計画を取得してよかったこと、変化したこと
課題解決のため経営革新計画を立てることで、当社の知的資産を活用した新商品開発を行い、売上利益向上が図れると考えています。計画を立てるだけでなく、なぜこのターゲットにこの方法で販売していくのか明確になりました。併せて5年後の数値経営計画を作成したことで目標に向けて行動しなければならない要素が年度ごとにはっきりしたと言えます。
 経営革新計画承認後は計画に基づいて行動し、支援策である「京都府中小企業新技術開発応援制度」「特許関係料金減免制度」「販路開拓コーディネート事業」を活用した更なる経営向上を目指すとともに補助金活用による新商品改良にも取り組みたいと考えています。
 何より経営革新計画策定の取組みは会社や自分自身の意識改革につながったと言えます。

 

これから知恵の経営・経営革新計画を取得される方へのメッセージ
中小企業者特に小規模事業者は日々の経営に追われ、ゆっくりと自社の経営を見つめ直す時間がとれません。尚更、新規事業や新商品開発はリスクが大きくなります。経営革新計画作成は自社の現状の把握、強み、弱みを分析し、今後取るべき行動を明確にできます。承認されると様々な支援策も受けることができますので是非取組んでほしいと思います。作成に当たっては京都府商工会連合会の本事業による専門家派遣が利用できるとともに、何より商工会経営支援員が作成前、作成後、承認後に計画通り事業が遂行できているか、できなかった場合の課題解決において更に伴走支援してくれますので是非チャレンジしてください。