株式会社P・Oラボ

優良知的資産活用賞
株式会社P・Oラボ
企業概要
事業内容 病院参院、義肢装具の製作、医療福祉機器の研究開発、足底装具および靴の研究、取扱商品義肢装具全般、各種サポーター、整形外科靴、車椅子、杖、CPMなど
所在地 〒610-0342 京都府京田辺市松井山川1-7
代表者 代表取締役 大井勝寿
URL 株式会社P・Oラボ
受賞のポイント
講評
初版の知恵の経営報告書で自社の強み、戦略の方向性を明らかにし、KPIによる業績目標の達成に取り組まれてきました。初版の認証を受けて4年が経過する中、新分野の事業開拓に着手されてきました。その中で、業界環境にも増して社内の人材流出もあり、社内環境、売上構成も変化し、強靭な社内組織づくりをチームワークマネジメントと個々の成長促進という視点から取り組まれてきました。更新版の知恵の経営報告書では、それら環境変化の中で、連綿と築いてきた自社の技術力や関係資産の総括を行いながら、育まれた知恵、磨き上げられた知恵として、将来事業戦略の方向性を明らかにされました。
 同社の知的資産は、経営理念、人材組織マネジメント、ネットワーク形成力、技師装具と周辺の技術開発力、そして顧客視点での製品サービスの提供という一貫性、信頼性のある体系として確立されつつあります。今後も、その知的資産をバイタリティある経営者のリーダーシップで強化、活用していただき、発展繁栄の未来を実現されることを期待します。

企業からのコメント

知恵の経営・経営革新計画を取得される前に抱えていた課題、悩み
株式会社P.O.ラボは平成17年9月22日京田辺市初となる義肢装具会社として誕生しました。P.O.ラボの”P”は義手義足などの”義肢”を,”O”はコルセットや中敷きなどの”装具”を表す英略語で,”ラボ”は研究所を意味する「ラボラトリー(Laboratory)」の略です。これはただ単に義肢装具を作る会社では無く,「新しい価値を持った義肢装具を研究開発し世の中に問えるようになる。」という思いから名付けました。
平成22 年1 月に初めて知恵の経営の認証を受けP.O.ラボの有形,無形の様々な知恵が明確にされたことにより経営指針として有効活用してきました。その後4年が経ち会社を取り巻く環境は大きく変化し,当初の知恵の経営を見直す時期になったと考えました。
知恵の経営に取り組むことで「スピード&ケア」に代表されるP.O.ラボの知恵や強みが明示されることとなり社内での意識の共有,進むべき道筋がはっきりとしたため社員各々が自主的に目標をたて,日々の業務でも知恵に合わせた行動をとるようになりました。それにより,研究開発では新商品である「スポーティフラテ」や「Front」を世に出すことができました。他にも,新会社Sportifの設立,5S 活動,WCV(車いす用電動三輪バイク)のカスタマイズ,取引先病院との共同研究など様々な分野で報告書を行動指針として活動することが出来ました。
ただ,この4 年間で最も影響を与えた要因はKPI でみていた外的要因では無く人員の喪失という内的要因であり,これにより財務的には当初の目論見とは大きく異なる4 年間となりました。よって、まず内的要因の安定を図るため,知恵の経営を見直し各社員により深く経営理念と当社の知恵を理解してもらいたいと考えました。同時に既存取引先はもちろん新規開拓においての重要ツールとしての活用も視野に入れ報告書を作成しました。
今回の知恵の経営報告書の取り組みでは前回の反省も踏まえ,より深く知恵を探り強固な企業体質を得られるようにしていきたいと考えています。
知恵の経営・経営革新計画取得の際に苦労したこと
初版の知恵の経営では想定していなかった人員の喪失による売上減少という課題があったため社長、社員、パート職員が1つのチームとして会社の知恵を認識し、営業から採型採寸、製造、納品、アフターサービスに至る仕事の流れを効率化かつ適切に患者にケアできるよう、経営理念、行動指針、マネジメント、技術、製品、業績目標を改めて見直しました。初版知恵の経営評価では開発力の強化や医療スタッフとの連携強化、既製品市場への参入等成果を上げたものがあったものの、評価の低かった義肢装具士技能向上のためのシステム構築や新規病院開拓については苦労しており、今後の課題と言えます。
また、知恵の経営を社内はもちろん医療関係者、通販会社、金融機関等のステークホルダーに効果的かつ適切に伝えることができるよう取り組みました。
知恵の経営・経営革新計画を取得してよかったこと、変化したこと
知恵の経営に取組むことで自社の経営全体像が明確になった。なぜ病院に参院できるのか、なぜ患者に義肢装具を適合装着できる製品が製作できるのか、なぜ患者に適したアフターサービスができるのか、知恵の経営を通じて明確になったと言えます。また、課題や医療現場でのニーズも発見でき、知恵を活かして対応することが可能になっています。その結果、Frontやスポーティフラテといった新商品開発につなげることができました。社内マネジメントにおいてはミッションファイルを活用し社員各々が目標を立て行動するようになったり、クラウドカレンダーやタブレットカルテを導入し効率的かつスピーディーに業務を遂行することで患者にスピード&ケアを提供できる体制がとれました。また、更なる課題があることにも気づき、知恵の経営を活用し克服することで経営の向上につなげることができると考えています。
これから知恵の経営・経営革新計画を取得される方へのメッセージ
日々事業活動を続けていると普段意識しない潜在技術やノウハウ、強みがあることに気づかない。知恵の経営に取組むことで当然のように行っている営業や製造活動等に潜む知恵が発見できます。その知恵を活かして事業規模拡大や業績アップが期待できます。また、課題も発見できるため新業態への展開や新商品の開発等、自社の経営戦略に対応できます。ただ、社内の人員だけでは潜在能力や知恵を明確化することが難しい点もあるため商工会やナビゲーター等の専門家に相談することは効果的と考えます。是非、知恵の経営の取組みによって普段隠れている強みを発見し経営に活かしてください。